1つのテーマに特化して作られたサイトとは違い、様々なテーマがごちゃ混ぜになったサイトのことを雑記ブログといいます。
雑記ブログの問題は、検索来た訪問者の内、検索ヒットした記事を見てすぐ帰っていくような一見さんが多いことです。
というのも、例えば、「留学」や「クレジットカード」といったことに関心のある人が、それぞれの専門のサイトに到達すれば、他にも何か役に立つことはないかとそのサイトを漁ります。
しかし雑記ブログだと、留学に興味があってサイトを訪問しているのに、その前後の記事テーマが、収益報告であったり、映画のレビューであったりすると、離脱するのは当然です。
その結果、伸び悩む雑記ブログは少なくありません。ここではどうやって雑記ブログを育てることが出来るのかを例を挙げながら視覚的に説明していきます。
雑記ブログの利点
多くのブログは雑記ブログの形態で書かれています。
というのも、雑記ブログは何を書いてもいいので、取っ付きやすく、またネタに詰まることも少ないため、ブロガーとして参入するための戸口が広くなっているからです。日記のようにも書けます。
しかし、冒頭に挙げた理由により雑記ブログは始めるための敷居が低い一方で、検索ユーザーの直帰率が高く、そのために伸びなやむこともあります。
雑記ブログのネック
繰り返しになりますが、なぜ、雑記ブログには一見さんしか来ずに、アクセス数が伸び悩むのでしょうか?理由は、訪問者の関心に沿った記事がまとまって存在しないからです。
例えば、「英語」というキーワードで英語学習者が私のサイトに来たとします。しかし、サイトには、「英語」学習関連の記事が3記事ほどしかないとすると、
- 関連する記事が、他の記事の中に埋もれてすぐには見つからない
- 「片手間に英語のことを書いているんじゃないの?」という印象から専門性が伝わらない
ために、「戻る」ボタンを押して離脱してしまいます。
しかし、もし「英語」関連の記事が8割以上を占めていると、その訪問者の関心に沿うような記事も目立つようになり、「他にも面白いことが書いてありそう」と次々と別のページにも訪問してくれるようになります。
訪問者を囲い込むための方法
関連記事を作成する
ブログの育て方は、「幹を強くして枝葉(えだは)を広げていく」と言われます。
これは、「英語」という幹(テーマ)があり、そのテーマについて、いろんな角度から記事をどんどん書いていくということです。つまり、それぞれの枝葉は、「TOEFLの点数アップ」、「英語の映画」、「単語力の向上方法」、「留学」といった英語学習者にとっては興味をそそるような小テーマ記事です。
こうした関連記事を増やしていくことが、枝葉を広げていくということです。
そして枝葉を広げていくにつれて、(もちろん記事が良記事であるという前提ですが)幹である「英語」というテーマでもブログはSEO上、強くなっていきます。
枝葉を広げてユーザーを囲い込む
ブログの枝葉を広げることができれば、それによって、「英語」に関心のある人を幅広く集めることが出来るようになります。
枝葉の広いブログでは、幅広い検索ワードをカバーできます。
つまり、「TOEFLの点数UP方法」という記事だけでは、「英語 留学」という単語で検索してくる人を拾えません。しかしながら、「TOEFL」に関心のある人は「英語 留学」にも関心があることが多いと考えられます。そのため、「英語 留学」というテーマに絞った記事を書き、その中で、「TOEFLの点数UP方法」記事への内部リンクを貼ると、「TOEFLの点数UP方法」記事だけでは取りこぼしていた訪問者も囲い込むことができます。
こうした作業を繰り返していくと、「英語」関連のいろいろな単語で検索してくるユーザーの内、囲い込めるユーザーの範囲がどんどん広がっていきます。
「雑木林」戦略とは
上の例で挙げた「英語」のような大テーマを複数作ることが出来れば、特化型ブログの特徴もある程度兼ね備えつつ、アクセス数を増やすことができます。
例えば、「英語」、「クレジットカード」、「旅行」というテーマブロックを平行して作っていきます。場合によってはこれらのテーマを関連させることもできます。「海外旅行で使えるクレジットカード」や、「海外旅行で英語を上達させる方法」という小テーマ*1がテーマブロック横断型の記事になります。
イメージとして、こうした枝葉が広がった中規模の木が、複数あるような林です。
理想としては、特化型ブログが草原にそびえる1本の大木というのに対して、雑記ブログは、1つ1つのテーマという木を複数含んだ林のようなイメ―ジになります。
雑木林を広げることで、カバー範囲を広げていきますが、その最中に、大木になりそうなポテンシャルを持った木が見つかれば、その木に重点的に肥料を与えていきます。そうすることで、濃淡のある雑木林が出来ていきます。
そして、この雑木林が密になるほど、木と木の間をユーザーが移動してくれる可能性も出て来ます。もちろんそのためには、導線を貼って、ユーザーの移動を誘導する必要があります。最終的には彼らはいつか、雑木林自体に興味をもった林の住民(=ファン)になってくれるかもしれません。
この「雑木林」戦略が、検索流入を中心とする雑記ブログの成長のさせ方の王道なのではないでしょうか。
*1:あくまで例です